より良き沖縄の観光を目指し全力で空の安心安全を届ける

Profile
MRO Japan 比嘉 良親(ヒガ ヨシチカ)さん 24歳

日本初、航空機整備及び修理の専門会社として、2015年に設立したMRO Japan株式会社。MROは、Maintenance(整備)、Repair(修理)、Overhaul(オーバーホール)の略で、高い品質と技術力で空の安全を支え、航空産業や地域社会の発展に努める。機体整備の各種サービスをワンストップで提供するMRO Japanでは様々な専門部署があり、比嘉さんは塗装整備を担当。全世界から高い評価を受ける日本品質へのこだわりと、高い顧客満足の実現を目指し業務に取り組む。

Q.整備士にも様々な種類がある中、航空機整備士を選ばれた理由についてお聞かせください。
#01

幼少期、空港から飛び立つ飛行機を真下から見る機会があり、そのダイナミックな姿に深い感動を覚えた私は、漠然とでしたが飛行機に携わる仕事に就きたいと憧れが芽生えたのがきっかけです。高校に進学後もその夢を追求し続け進路指導の際、担任の先生からMRO Japanのパンフレットを手渡された時、直に飛行機に触れられる航空機整備の存在を知り、自身の夢に一番近いのは整備士だと決意したのが始まりでした。

Q.比嘉さんは元々塗装にご興味があったのですか?
#02

航空機整備のイメージって工具で部品を取り付けたり、解体や組み立て作業を想像していましたが、MRO Japanのパンフレットを見て初めて塗装整備の存在を知りました。今にも動き出しそうなスターウォーズのオレンジ塗装やポケモンたちの可愛らしい表情など、目にした瞬間に衝撃を受けましたね。さらに会社説明会も参加したのですが、これまで知らなかった情報を初めて知った時のインパクトがあまりにも強く、塗装整備の魅力に一気に引き込まれました。

Q.仕事のやりがいを教えてください。
#03

自分が担当したデザインや塗装した機体を、お客様が「かっこいい!綺麗!」と喜ぶ姿を見るのが1番のやりがいです。特に、鬼滅の刃やポケモンなどの塗装はYahoo!ニュースやSNSにも取り上げられることがあり、皆さんの反応やコメントを見ると、モチベーションにもつながります。

Q.情熱×コミュニケーション×チームワークとありますが、所属部署の魅力や雰囲気を教えてください。
#04

航空機整備には様々な部署が存在し、どの部署も多くの知識や専門技術が必要です。しかし、一人ひとりが自身のこだわりやプライドを持ちながらも、互いに支え合い、助け合う精神を大切にしており、一丸となって業務に取り組んでいます。業務上の悩み事や相談、時に上司からの叱咤激励も受けることもありますが、人としての温かさを強く感じるので、MRO Japanならではの寄り添った雰囲気や人間関係はとても魅力に感じます。

Q.これまで一番苦労したエピソードはありますか?
#05

真夏の塗装作業は非常に過酷なものです。ドック内の温度が30度以上にまで上昇する中、私たち整備士は静電塗装服という特殊な作業服を着用しています。塗料の侵入を防ぐ役割を果たしますが、着用によって体感温度は一層高く感じます。また、塗装中はドック内が密閉された空間で行われるため、体力と温度との勝負が続きます。その中で日々、均一な仕上がりを求めながら作業を進めるため、真剣勝負の連続です。しかし、この苦労こそが実は最高の楽しみの一つでもあるのです。

Q.成功体験や印象深いエピソードをお聞かせください。
#06

非常に尊敬する先輩がおり目標としています。しかし、入社後数年はなかなか塗装業務に携わる機会がありませんでした。初めて一人で塗装を行い、その成果を先輩に確認してもらった時、先輩から「良い仕事だ!」と褒めてもらえた瞬間は、言葉では表現しきれないほどの喜びでした。普段滅多に褒めない先輩だったので、その言葉をもらえた瞬間には思わずガッツポーズをしてしまいました。この嬉しい経験は今でも鮮明に覚えており、印象に残っています。

Q.男性のイメージがある機体整備士のお仕事ですが、女性でも活躍できますか?
#07

もちろん可能です。整備士には様々な部署が存在し、全てが力仕事ということではありません。知識を必要とする作業も多くありますので、特に女性であるからといって問題はありません。私の所属する塗装部にも女性社員が働いており、機体塗装のデザインを考案したり、カッティングシートを作成するなど、最前線で活躍しています。

Q.整備士としてのお仕事の責任についてお聞かせください。
#08

一つのミスが重大な事故につながる可能性があるため、私たちは日々その危険性を念頭に置いて作業に臨んでいます。手を抜かず全力で取り組む姿勢や、細部まで徹底的に確認することはもちろんですが、チーム全体で複数の段階で管理する体制を整えています。そして、最も重要なのは「嘘をつかない」ことです。人間誰でもミスを犯すことがあります。むしろ、ミスすることで成長できると考えています。しかしミスを隠してしまうと、後に重大な事故につながる可能性が高まります。そのため「失敗を恐れず」最後まで嘘をつかず業務に取り組むことが非常に重要です。それが整備士としての責任です。

Q.盛り上がりを見せる沖縄観光に対し、整備士としてどのように寄与していきたいですか?
#09

私たち整備士は直接観光には関与しないものの、航空産業として観光業に携わっています。観光業は様々な業種の連携によって成り立っており、私たちは「安心安全」な旅を提供することで沖縄観光に貢献していけるよう取り組んでいます。航空産業の発展を通じて、地域社会と観光業の振興に寄与するため、高品質でワンストップな整備技術を提供し、アジアを代表する航空機整備会社としての地位を築いていきたいと考えます。まごころを込めた取り組みと技術の向上により、沖縄観光の更なる発展に貢献し、地域社会と協力しながら成長していくことが私たちの目標です。